チュウBメルマガ VOL.297
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◆◇◆こども未来共創フォーラム◆◇◆
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こども未来共創フォーラム
~困難な状況に置かれた子どもたちへ、今、私たちができること~
主催:(公社)日本ユネスコ協会連盟,共催:宇部市
11月12日(日)、山口県宇部市にて開催され、当連盟事務局長の小山貴弘が参加してきたので、報告します。
■基調講演
講師:認定NPO法人キッズドア理事長 渡辺由美子さん
キッズドア:貧困に苦しむ日本の子どもたちの社会へのドアを開けるべく、多くの大学生・社会人ボランティアと共に、子どもの教育支援に特化した活動を展開。
2009年に厚生労働省が初めて貧困率を公表。新たな社会問題として捉えられた。
2023年の国民生活基礎調査で、日本の子どもの相対的貧困率は、11.5%(約9名に1人)。先進国の日本で、満足にご飯を食べることができない子どもたちがいる。
日本の、ひとり親世帯の就労率は、先進国中1位。そして母子家庭における母親の就労率は80.6%。日本の、ひとり親世帯の相対的貧困率も先進国中ワースト1位。
働いているのに貧困となっているのが、日本のひとり親世帯。
→子どもの貧困は自己責任ではなく、日本社会の欠陥ではないだろうか。
~学習支援により、自立する力をつけることで貧困の連鎖を断ち切る~
十分な教育を受けられないと貧困の連鎖へ
キッズドア等の無償学習支援をすることで、相対的貧困家庭の子どもたちが、貧困の連鎖から脱出できる可能性が生まれる。
~子どもの貧困は福祉分野でもあるが、社会への投資でもある~
例:生活保護世帯で高校に進学できず、フリーターとなった少年がいて、学習支援等により、高校・大学卒業し、中小企業の正社員として就職した場合、生涯賃金2億6千万円,生涯納税額3千万円。トータルで1億円以上の社会への効果が生まれる。
→貧困の連鎖から救うことで、国にとって大きなプラスとなる。
経済的資本(学習支援や生活支援)に加え、文化的社会的資本を居場所で充足(体験)することで、子どもの健全な成長・学力の向上につながる。
【キッズドアにおける事例】
✔どんな子どもでもー
例:国立大学医学部に合格したAくん
周囲から、金銭的に厳しいのでやめておいた方がいいと。しかし、奨学金を頂けるようになり、私立医学部を受験、数校落ちた。Aくんから、「スーツがないと、難しいですか?」と相談を受けた。「スーツはすぐに準備するから、安心して受験に臨んで。」と伝え、結果として国立大学医学部に合格した。
→ここで言えるのは、Aくんを応援する人がいることの大切さと、Aくんが相談できる人がいるかどうかということ。
✔貧困家庭において、親と話し合いをしてもいい解決策が見つからないが・・・
例:高校野球部に入りたい少年がいたが、ユニフォームを買うことができず入部を諦めようとしていた。それについてその親から相談を受けたが、ユニフォームを買うための支援をする行政の制度はない。
そこで発揮したのは「地域のチカラ」。地域の中からユニフォームのおさがりを頂き、入部することができた。
→親が相談できるところがあるか。地域につながると、大きなチカラとなる。
※相対的貧困率とは
相対的貧困とは、その国や地域の水準の中で比較して、大多数よりも貧しい状態のことを指しています。所得でみると、世帯の所得がその国の等価可処分所得の中央値の半分(貧困線)に満たない状態のこと。2018年の貧困線は127万円(厚生労働省より)。
■『山口県宇部市と公益社団法人日本ユネスコ協会連盟のこどもの未来共創に向けた連携と協力に関する協定』について
詳細については、下のリンクをご覧ください(2023年9月28日締結)。
https://00m.in/jr7P2
((公社)日本ユネスコ協会連盟ホームページより・短縮URLを用いています)
ぼくの個人的意見ですが、ぼくが小さい頃は、地域に叱ってくれたり、話しをたくさんしたり、聴いてくれたり、伝統行事の準備で、わしの背中を見て覚えんさい。と言うような、お節介のおばちゃん、おっちゃんがたくさんいて、地域の中で問題をある程度解決できた時代だったと思います。
今の時代、団地やアパート等で、隣に誰が住んでいるか知らない。ましてや自治会に入るなんて面倒。そんな地域があると思います。
今回の(公社)日本ユネスコ協会連盟と宇部市の取り組みは、昔に戻るのではなく、今の時代に合わせて、あらゆるステークホルダーを巻き込み、生きづらさを抱えた人たちを手助けするものと感じました。これから本格的に動き出すということで、BBS運動へ活かせることはあるはず。これから注目したいと思います。
---------------【配信日:2023.11.23】
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