チュウBメルマガ VOL.248
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◆◇◆第58回BBS会員中央研修会◆◇◆
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9月24日(日) 東京都渋谷区にて、
第58回BBS会員中央研修会(主催:特定非営利活動法人日本BBS連盟,法務省保護局)が行われ、今年はBBS運動発足70年ということで、参加者は例年の3倍、約160名の参加がありました。
●研修1
「パネルディスカッション-悩める子どもたちのために、いま私たちができること-」
【コーディネーター】
田中燈一さん(特定非営利活動法人日本BBS連盟副会長・弁護士)
【パネリスト】
○山田耕平さん(警視庁少年育成課少年環境係警部補)
○富田拓さん(国立きぬ川学院(女子対象の児童自立支援施設)
医務課長・精神科医)
http://www.mhlw.go.jp/sisetu/kinugawa/index.htm
(厚生労働省ホームページより)
○橘ジュンさん(NPO法人BONDプロジェクト代表)
http://bondproject.jp/index.html
○大村みさ子さん(子ども村:中高生ホッとステーション代表)
http://ftimes-arakawa.tokyo/groups/hottstation/
○山田耕平さん(警視庁)
「少年補導について」
・補導方法はいろいろあり、少年の通う学校に連絡しない場合もあり、親を含め警察と一緒に考えることがある。
・不良行為をする少年は、タバコ価格の高騰や、SNS(Social Networking Service)の普及等から数は減少している。
・深夜徘徊を止めることは、事件発生を止めることになる。
・サイバー補導も行っている。サイバー補導される背景として、少年の家庭環境に問題があることが多い。
○富田拓さん(国立きぬ川学院)
「児童自立支援施設とそこで暮らす子どもたち」
・児童自立支援施設とは:非行少年のための児童福祉施設。
日本における非行少年の施設内処遇には、法務省管轄の矯正施設「少年院」と、厚生労働省管轄の福祉施設「児童自立支援施設」の2つある。
・児童自立支援施設で暮らす子どもの特性として、初発非行年齢が低い,家族環境が劣悪,精神科的問題を抱える児童が多い。
・家族環境の劣悪さについて、実父母がそろっているのは約25%
そろっている場合でも、「家族」の機能を果たしていないのがほとんど。少年院に入院している少年と比べると、家族環境が悪いとされている。
・入所児童の約8割が虐待を受けた経験がある。
・国立武蔵野学院(男子対象の児童自立支援施設)に入所している児童の精神医学的診断(平成27年度)
→ADHD(注意欠陥多動性障害)41%
→ASD(自閉症スペクトラム症)27%
→知的障害 5%
→気分障害(うつ病,躁うつ病)5%
→その他 5%
合計 59%(複数の障害を持つ児童がいるため、単純な合計値にはならない)
⇒非行少年は多かれ少なかれ、対人関係・コミュニケーションの問題を抱えている(だからこそ、「非行」という自己表現をした)
○橘ジュンさん、大村みさ子さんの活動については、ホームページに詳しく載っているのでご覧ください。
●研修2
「グループディスカッション,全体発表/社会的課題の解決に当たってBBSが果たすべき役割」
約20名で1グループとなり、9グループに分かれ討議しました。
発表は、全体会にて代表者が前へ出て報告(参加者が受け身となる)するよりは、活発な研修となるよう、「ワールドカフェ」(*1)の形式をとることになりました。
★感想★
都島梨紗さん 山口県・さいきょうBBS会(下関BBS会顧問・東亜大学講師)
研修1のパネルディスカッションでとりわけ印象的だった場面は、NPO法人BONDプロジェクト代表の橘ジュンさんによる問題提起です。橘さんは、これまでの支援の経験から現在改正検討中の東京都青少年健全育成条例改正案(*2)が本当に女の子たちを守るためのものだろうか、と問題提起されていました。
橘さんの問題提起はそのまま私にとって、「BBSは本当に非行少年をはじめとする、困難を抱えた少年の良い友だちになれているのだろうか?」という自問につながりました。
みなさんはこの問いにどうお答えになるでしょうか。
研修2のグループワークでは、日本BBS連盟役員の方も入り混じりながら、社会的課題に対し、私たちBBSがどのように対応できるのかを話し合いました。私たちのグループではすでに、BBSでは社会的課題に取り組んでいるという前提で議論が進みました。
しかしながら、会員減少によって、その活動を維持・継承することが課題であるという意見が出ました。
BBSは活動と会員数、どちらもお互いに連動しているという考えをかつて聞いたことがあります。この考え方を踏まえれば、私も会員数などを言い訳にせず、少人数でもできる活動をつづけながら、仲間を増やしていきたいと考えました。
(*1)ワールドカフェとは(ウィキペディアより)
何人かの会議での討論のやり方(ファシリテーション)の一形式で、与えられたテーマについて各テーブルで数人がまず議論し、次にテーブルホスト以外は他のテーブルへ移動し、そこのホストから前の議論のまとめを聞いてからさらに議論を深め、これを何回か繰り返した後に、各テーブルホストがまとめの報告を全員にする方法である。
参加者が少人数で自由に発言をしながら、他の人々の様々な意見にも耳を傾ける機会を増やすやり方である。
(*2)「東京都青少年の健全な育成に関する条例」改正案について
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/09/22/documents/02.pdf
(東京都ホームページより)
--------【配信日:2017.10.29】
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