チュウBメルマガ VOL.195
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇◆第1回IYEOコア・リユニオン・プロジェクト◆◇◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ドイツの3分野スタディツアー)3分野:青少年分野,高齢者分野,障害者分野
内閣府青年国際交流事業「青年社会活動コアリーダー育成プログラム」に参加した青年を中心に、2014年8月28(木)~29日(金)、現地にて集合解散で、ドイツにて行われました。拠点はドイツ西部のケルン。ケルン中央駅の隣に世界遺産のケルン大聖堂。ホテルはその近くでした。
ぼくを含め7名の日本人が参加、ドイツ側はIJAB(ドイツ連邦共和国国際ユースワーク専門機関)や、青年社会活動コアリーダー育成プログラムのドイツ人参加者の協力をいただきました。
(主催:日本青年国際交流機構(IYEO)・この組織の説明は下に)
2日間で、高齢者と青少年の施設を1か所ずつ、障害者の施設を2か所計4か所訪問しました。
●ドイツ赤十字ボン支部(ボン市・Bonn)
治安の悪かった地域が、市民運動により、地区の名称をその地区出身の画家”Macke”(マッケ)に変え、イメージを良くし、さらに赤十字がコーディネータとなり、マッケ地区の抱える社会問題を「高齢者」だけに関わらず洗い出し、改善し続けています。このプロジェクトを「カルティエ・マネジメント」と言い、その中で大きなものが「マッケ地区の生活の家」という新しい住宅のカタチです。その住宅は社会的弱者(高齢者,障害者,移民者,低所得者,薬物中毒者等)が住むことのできる住宅で、住宅整備(バリアフリー等)だけでなく、その住宅に入居している住民と、地域住民を巻き込み、荒れていた公園の清掃や、歩道脇の花壇の手入れを、市から委託を受け、行うようにしました。
また、地区内のマンションを所有する投資家に対し、高齢者や障害者が住みやすいよう、エレベータを設置して欲しい等、バリアフリー化について、市を交えて3者(投資家・市・赤十字)で交渉中。さらには若者が、美術・芸術活動ができるよう、その地区のある投資家が倉庫を提供し、絵画が展示されていました。このプロジェクトで凄いなと感じたのは、縦割り思想がないこと。ある社会問題に関して、対象を「人間」としていることです。
●WiO-Fit(ヴッパータール市・Wuppertal)
ドイツにおいて、全てではないけれど、学校が午後の早い時間で終わり、学校のクラブ活動はありません。地域に青少年センターのような施設があり、そこで遊んだり、運動したり、勉強をしたりします。
またスポーツクラブに入会するか、ボランティア活動に参加するなど、学校(授業)が終わった後の過ごし方は日本と異なっています。WiO-Fitプロジェクトは、ディアコニー(*)ヴッパータールと、ベルク大学ヴッパータールが、EUの基金を得て、共同して(研究を)行っています。施設はディアコニーヴッパータールが、主な人材は大学がそれぞれ提供しています。WiO-Fitは、地域に住む16~27歳の青少年なら、登録すれば無料で利用できます。
1.健康・栄養面からのアプローチ
→健康に生活するために、青少年たちとメニューを考え料理し、食べる
2.フィットネス・スポーツからのアプローチ
→設備はフィットネスクラブに劣らない
指導は、スポーツを専攻している博士課程の大学院生成長期の青少年たちが、体を動かすことで、発達にどう影響するか、調査・研究
男くさかったけど、すごい活気がありました!
3.美・ウェルネスからのアプローチ(女性向け)
→化粧やマニキュアなどの方法を教える
就職活動用の写真を撮るために、どのように化粧をすれば印象がよいか、また面接の練習も行われている
4.アドバイス・コーチング
→大学の心理学科を卒業したソーシャルワーカーや現役大学生などが、日常の悩みや就職活動をサポートするための相談にのる相談員が、青少年たちとコミュニケーションをしっかり取っていて、信頼されているのが伝わってきた。また青少年と年齢が近いこともいいと思いました
4つの取り組みから主に、就職へどうつなげるかの研究が行われていました。この地域にも移民の背景を持つ青少年がおり、彼らの失業率はその他よりも明らかに高いとのこと。就職に直接つながる取り組みが少ないように見えたけれど、食生活,ストレス発散,自分の姿を意識することが、生きることにつながるんだなと思いました。
●障害者の就労の場となる作業所と、障害者が住んでいる施設、2か所を視察しましたが、初めての経験が多く、ぼくの能力では文章に起こせませんでした。ごめんなさい。少年の更生保護に関わる人間として他の視点が増えると、幅が拡がるような気持ちがしました。
(*)ディアコニー(プロテスタント教会ディアコニー連盟):ドイツに6つある国家認定の連邦任意社会福祉協会のひとつで、キリスト教的人道理念の上に立って活動されていますが、現在、公益性を目指す事業所としてすべての人にオープンな組織となっています。
※内閣府青年国際交流事業について(内閣府ホームページより)
http://www.cao.go.jp/koryu/index.html
この事業に、私たちBBS会員が参加するチャンスはあります!
※IYEO:International Youth Exchange Organization of Japan
日本青年国際交流機構(同機構ホームページより)
http://www.iyeo.or.jp/ja/jigokatsudou/index.html
内閣府青年国際交流事業に参加した青年は、事業終了後、その属する地域や職域など社会の様々な分野において、事業参加によって得た知識や経験を活かした国際交流活動や青少年育成活動などの社会貢献活動(事後活動)を行っており、内閣府はこれら事後活動の活性化を図り、ネットワークの強化等につながるよう活動充実強化を実施しています。(この文言は、内閣府ホームページより転載)
----------------------【配信日:2014.12.10】
◎BBS会員、その他関係者のみなさんへ
チュウBメルマガは、中国地方のBBS活動を中心に、BBSなどについての情報をみなさんにお伝えするツールです。
お時間のある時に、ご覧いただければ幸いです。
BBS運動(Big Brothers and Sisters movement)とは、非行少年やいろんな悩みを抱えている子どもたちなどと、兄や姉のように、一緒に悩み、学び、遊んだりする中で、少年たちの自立をサポートし、さらには地域の非行や犯罪を防止し、社会を明るくする運動(青年ボランティア運動)のことです。
BBS活動などについては、日本BBS連盟ホームページを。http://bbs-japan.org/
Facebookはこちらhttp://www.facebook.com/bbs.japan1947
配信元:中国地方BBS連盟事務局
(事務局:法務省中国地方更生保護委員会内)
最近のコメント