チュウBメルマガ VOL.179-1
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◆◇◆日本更生保護学会第2回大会◆◇◆
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日本更生保護学会の第2回大会が、平成25年12月7(土)~8 日(日)、
東京都世田谷区の国士舘大学にて行われました。
大会に先立って行われた学会総会によると、BBS会員の学会員は 9名
(平成25年11月30日現在)。来年の第3回大会は、平成26 年
12月6(土)~7日(日)に、龍谷大学(京都市)で行われます 。
●基調講演「更生保護に期待するもの」
演者:原田明夫さん(弁護士,元検事総長)
①刑事政策の新しい息吹と展開の動き
②治安対策としての「犯罪の抑止」から「犯罪の予防」へ
:犯罪者の隔離から「立ち直り」の支援
③司法の理念としての「修復的司法」から「地域社会の復活」への 協働
:司法の地域社会との関わりの接点
④社会的弱者への視点と総合的対策への参加
:「心のケア」と専門的知見に基づくソフトパワーの大切さ
・子どものインターネット依存
・人と人との交流、ふれあいの減少
・地域の共同体がなくなりつつある
地域で子どもを見守らなければ、子どもは育たない
いま、「地域社会」を作ることが大変になっている
⇒地域それぞれの日本人の生き方、美しさを生かすことが、様々な 問題
を解決する糸口になるのでは?
●学会企画シンポジウム
更生保護法施行5周年「現状と課題」
○「企画趣旨及び問題提起」
藤本哲也 日本更生保護学会会長・常磐大学大学院教授
更生保護が抱える問題点として-
①刑務所出所者等の出番と居場所の確保
②高齢又は障害を抱える受刑者の再犯防止と社会復帰支援
③薬物犯罪者の再犯防止と社会復帰支援
④保護司活動基盤の整備
今後の課題と展望について問題提起
Ⅰ.「より実効性の高い社会内処遇へ」
蛯原正敏 中国地方更生保護委員会委員長・日本更生保護学会理事
保護観察の再犯防止機能に焦点を当て、制度の充実及び制度運用の 強化
の観点からその現状と課題を検討。
◎再犯防止:(長い期間にわたる)日々の支援の保護観察の必要性 が、
データからも出ている
Ⅱ.「保護司会の組織運営を担って」
小林聖仁 長野県保護司会連合会会長・(更)全国保護司連盟常務理事
①保護観察対象者への就労支援
対象者が自ら、職に就こうとする気持ちにならず、苦労している。
②犯罪・非行予防活動
「更生保護」を市民・国民に理解してもらわないと、なかなか協力 して
もらえない。「社会を明るくする運動」を通して、理解を得られる よう
努力したい。
③保護司組織の強化
「更生保護サポートセンター」がとても機能的に活躍している。対 象者
との面接や、研修会、BBSのサポートにより、中学生への学習支 援等
更生保護サポートセンターの企画調整保護司は、様々な業務をこな して
おり、幹部候補となりうる。
Ⅲ.「更生保護の制度と組織」
太田達也 慶應義塾大学教授・日本更生保護学会理事
平成25年、刑の一部執行猶予と社会貢献活動を導入する法改正が 実現。
これらの動向や海外の制度を見据えながら、刑罰論や刑事司法制度 論と
いう観点から、更生保護の在り方について考察する。
藤本学会会長から『更生保護は地域に根差すことはできるか?』と いう
質問に対して-
・太田達也さん
保護観察は、都府県等単位でなく、地域単位がいいと思う。
・小林聖仁さん
地域に理解されないと、保護司は務まらない。
「犯罪者が怖い」というのを払拭するのは保護司である。
・蛯原正敏さん
地域とのつながりがないと、更生保護行政を進めるのは困難。
(その2につづく)
----------------------【配信日:201 4.02.14】
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